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尿管結石
尿路の結石の多くは腎臓でつくられます。石が腎臓にある間は痛みが出ることはほとんどありません。
何らかのきっかけで腎臓にある石が尿管に落ちてくると、激しい痛みを生じます。耐え切れずに救急車を呼ぶ方も大勢いるくらいの痛みです。
尿管を流れる尿を石がせき止めるため、上流の腎盂・尿管に尿がたまって圧力が高くなり広がってしまっている状態です。
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左右どちらかの腰が張ったような痛み
姿勢や動作で痛みは変わらない
急に痛くなり、時間の経過で軽くなり、また痛くなるなど波がある。
痛みにはこのような特徴がありますが、激しい痛みの時は、部位も左右もわからない、嘔吐など消化器症状も伴うこともあります。
診断はエコーで腎臓が腫れ(腎盂の拡張)を確認すること、尿検査で赤血球を確認することが大事です。
治療
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ほとんどの結石は自然に排石します。鎮痛剤などのお薬を処方し、経過をみていきます。
10mm以上の結石は手術をお勧めします。
5mmから10mmの結石は自然排石することも期待できますが、長いあいだ尿管が詰まって腎臓が腫れたままだと機能が低下する懸念があります。疼痛と腎臓の腫れぐあいによっては早期の手術が望ましい場合があります。
当院では自然排石を期待した治療をしながら、適切なタイミングで手術可能な医療機関に紹介いたします。
ESWL(体外衝撃波結石破砕術) 体外から結石に衝撃波を当てて結石を砕きます。麻酔が不要で通院でも治療できるなどの利点がありますが、1回の治療で十分に砕けず、治療期間が長くなる、結果的に割れないことがあるなどの不利もあります。
TUL(経尿道的尿管結石破砕術) 尿道から内視鏡を挿入し、結石をカメラで見ながらレーザーで破砕します。90%以上は結石がなくなる確実性の高い方法ですが、数日の入院が必要になります。